清川努選手の入場

試合の様子に行く前に少しだけ前置き（ウソです、長いですw

今回の撮影は縁から縁を繋いでいただいたものでした。

まず最初の縁はひょんなことで知り合うことになった料理屋『旬・肴処きよ川』の大将。

当時、僕が暑中見舞いとかのDMに使う広告用写真の撮影をさせていただいた時の店の一つで、自他共に認める名物大将でした。

どんくらい名物だったか具体的なエピソードで言うとですね。

お客さんに

(#ﾟДﾟ)『帰れええええええ！！』

って店の外にいても聞こえる怒号を放つようなパンチの効いたおっちゃんでしたw

めっちゃ口悪いのに人一倍寂しがり屋なおっちゃん、でも料理の腕は超一流。あんな美味い天ぷら食べたことない。

それでいてとても愛されキャラだったおっちゃん。

そんなおっちゃんは『あつしがカメラに夢中になってるところ見るのワシ好きなんや！』と、僕のことを息子のように可愛がってくれました。

DMの写真撮影の後も付き合いは続き、それどころか仕事まで紹介してくださってました。

『わしの地元で祭りがあるんや！そこであつしがパシャーッ！パシャーッ！と撮りに来たらわし色んな奴紹介するわ！わしに任せとけ！』

『え、ちょっとスケジュールちょうせ…』

『わしな！村の偉いやつらに顔効くねん！紹介したるわ！！』←食い気味で

考える余地すら与えてくれない、もはや気持ちいいくらいの強引さでしたw

祭りが終わった後も、僕はおっちゃんになんとかお礼をしようと実家で採れた野菜をお店に持って行ったりしてたんですけど、その野菜をすぐに天ぷらにして僕に出しちゃうんですよ。

『俺に出してもうたら何のために持って来たか分からへんやんかー』

『ほなその分あつしが飲んだらええやないか！わしも飲むわ！！』

(´-｀).｡ｏO(あ、今日俺帰れないやつだ）

今回の撮影もそんな気風のいいおっちゃんからいただいたものでして

『わしの甥っ子が格闘技しとんねん！撮りに行かんかい！』

『あ、じゃあ…

『K1選手撮ったらお前も箔つくど！』←やっぱり食い気味で

半ばお約束になってたやりとりで決まった格闘技撮影。

そんな感じで可愛がってくれてるおっちゃんになんとかお返しがしたい僕は

『おっちゃんのおかげでこんなええの撮れたでー！！って報告しに行ってやる！やってやるんだから！！』ってとても意気込んでました。

意気込んでたんですが

それは叶わぬ野望となってしまいます。

試合の直前におっちゃんは病気で還らぬ人となってしまったのです。

一ヶ月前から入院していたことも知らず、亡くなったその日に身内の方から連絡をもらい通夜とお葬式にも駆けつけました。

カメラに夢中になってるあつしを見るのが好きと言ってくれたおっちゃん、親族の方に許可を得てお葬式も撮影させていただきました。

だって僕ができることはこれだけなので。

そんなこともあって、おっちゃんの墓前に今回の試合のええ写真供えるんやって人知れずエゴに満ち溢れた気持ちがあったのは正直なところ。

ここからpart1で書いてない一幕

part1まだ読んでない人はこちら→part1

おっちゃんの甥、清川さんに呼ばれる僕。

『車ん中見てみ』

おっちゃん来とったー:(；ﾞﾟ’ωﾟ’):

おっちゃんも一緒に入場

やるぜ

個人的に何回見返しても涙が出る一枚

そしてもはやお決まりとなった試合開始直前ショット。

確実になんか出てる

背中が物語るとはこのことよ

初っ端から押しまくる清川努選手

でも相手選手も負けてない

めっちゃ近い

うおおおおお、めっちゃかっこいい！

今回清川サイド（赤グローブ）で撮影してましたが、相手のファイターもなにかしらの熱い想いがあるはずで。

両ファイターの熱い想いがぶつかり合うリング、試合は一進一退の攻防が続きます。

左脚が入ったかと思えば

相手選手の左をかわす！

そんな手に汗握る熱い闘いが繰り広げられた試合の後半辺りからのことである。

ファインダー越しに写る清川努選手の雰囲気が変わったように感じました。

不敵な笑みを浮かべる清川努選手

なんか乗り移ってません？

めっちゃ追い詰めてる

KOきたああああああああ！！

もちろんおっちゃんもリングに上がります

こうして無事僕が思い描いたイメージで試合を納めれたわけですが

(´-｀).｡ｏO(おっちゃんのことだから『努をもっと迫力ある感じで撮ったらんかいな！』とか言われそうだ）

おっちゃん喜んでくれてっかなー

なんかオチみたいになっちゃったけど、まだ試合終わってないよ！

この溢れんばかりの想いにもう少しお付き合いくだされー（次でほんとに最後だよっ！

part4に続く