闘病日記 後日談

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持病である脳炎を理由に甲状腺がんの手術を断らてしまい途方にくれた末に

 

藁にもすがる思いで2019年11月19日に投稿した闘病日記

 

このブログが予想を上回る反響があり、無事に僕が手術を受けるに至ることができたどころか

 

同じ病気のご家族様から「ブログを読んで参考になった、勇気づけられた、この病気の情報がほとんどなかったので嬉しかった」など多くのDMをいただきました。

 

自分の体のことを公表することで仕事にどんな影響が出るのか

 

子どもの出産直前で妻に余計な心配事を増やすだけではないのか

 

確かなことはなに一つない状態、様々な葛藤の中で起こした行動でした。

 

しかし、こうして直接たくさんのDMをいただいている結果を見る限りではありますが

 

この行動には大きな意味を持ったように思います。

 

昨日は脳の病院の定期受診に行ってきて

 

甲状腺がん摘出後の血液検査結果をいただいたところ

 

僕の脳炎の原因の一つになっているMOG抗体が陽性から陰性になっていました。

※NMDA-R抗体は保険が利かない為、検査できず

 

甲状腺癌を摘出したからMOG抗体が陰性になったと100%確証があるわけではないとのことですが

 

少なくとも甲状腺がん摘出前は陽性だった人間が摘出後に陰性なったという一つの事例ではあると思います。

 

甲状腺がんは一般的に成長も遅いので、そのままにしておくという選択肢を勧められてはいましたが

 

NMDA受容体脳炎は卵巣に出来た腫瘍が原因で引き起こすことが医学的に確認されていることを調べていた僕にとっては

 

卵巣ではなくても同じホルモンを司る甲状腺にある腫瘍がどうしても無関係とは思えなかったのです。

 

そんな背景があり、甲状腺癌の摘出手術を受けることに必死になっていました。

 

確かに甲状腺がんと脳炎の直接の因果関係は分かりません。

 

検査ができていないのでNMDA抗体がまだ陽性なのか陰性なのかも分かりません。

 

今回陰性になったMOG抗体も、たまたま検査の時に見つからなかったという可能性は0ではないかもしれません。

 

同じ病気の人すべてに絶対当てはまることでもないと思います。

 

ですが、今焦点を当てるべきはそういった不安要素ではないと思うんです。

 

僕は闘病中、自分が明るくなれる情報をずっと探していました。

 

そんな理由で今回の後日談を書かせていただいております。

 

どうか、今回の僕のこの一勝を勝ち取ることができたという出来事が

 

同じ病気を持つ方やご家族様達の元に届きますように。

 

 

 

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8 Comments

  1. おはようございます🙇 何度も何度も読み返す毎日を過ごしています、何回読んでも泣き出してしまう、、、感情移入させられてしまいます、11月22日は何としても拝見させて頂きまたいと、思い こんな身体で行ける方法を模索しています。

    榎本渡
    1. そんな風に言っていただけてとても嬉しいです。
      11月22日の個展もありがとうございます、あいにくその日は在廊することができませんが
      作品を手に取って見ていただけると幸いですが、くれぐれも無理はなさらないでくださいね!

      katachi-photo
  2. はじめまして。
    私の妻も先月、抗NMDA受容体脳炎及び抗MOG抗体関連脳炎を発症し、現在も入院中です。
    私は妻の病気をもっと詳しく知りたいですし、今後どんな対応をしていけば良いのか自問自答しています。
    コロナということもあり、面会ができず、医師並びに看護師にもなかなかあってお話しを聞けない中、自分なりにネットで検索している途中、このブログを見つけました。
    闘病日記を拝見させて頂きますと、もしかしたら妻もこのように思い、考えているのではないかと感じました。
    現在、言葉も上手く話せませんし、理解もまだできていませんが、ありのままの妻を全て受け入れる環境を作り出すことが今できることなのかなと思います。

    センタイ
    1. はじめまして。
      コロナのタイミングでの闘病、ご家族様の負担も計り知れないことと思います。
      僕の経験でセンタイ様のなにかお役に立てることがあれば
      可能な限りお答えさせていただきたいと思っておりますので、どうぞお気軽にご質問くださいませ。

      ここに書くのに抵抗がございましたらHPに記載してあるアドレスに直接でも構いません。
      どうぞセンタイ様がやりやすい形でご連絡ください。

      katachi-photo
  3. はじめまして。
    つい1週間前に夫が痙攣し救急搬送。
    自己免疫性の重症髄膜脳炎と診断され今ICUで血漿交換治療中です。
    なかなか痙攣がコントロール出来ず、気管切開し呼吸管理しながら脳を休める為に眠っています。
    コロナ禍ということもあり面会も出来ず、
    面会できたとしても声をかけるだけしか出来ず。
    担当医や看護師の方に全てお任せするしかありませんが、小さな子供2人かかえ不安しかありません。
    こちらのブログを読ませていただき、藤田さんのように元気になり社会復帰が出来るかも!と希望が持てました。

    あや
    1. はじめまして。

      まずはそんな風に読んでくださり、ありがとうございます。

      僕の文章が人様の希望になれたことはとても嬉しいのですが

      それよりも、不安だらけの中でも現状と向き合い、こうしてコメントを書くという行動に移されたあや様が本当にすごいです。

      そんなあや様に僕からお願いがあります。

      どうか無理をなさらず、あや様が不安やストレスをぶちまけることができる場所を一つでも多く作ってください。

      もちろんここでもいいです。

      旦那様が回復される前にあや様が折れてしまっては何の意味もありません。

      遠慮だけはしないようにしてくださいね!

      katachi-photo
  4.  25歳、26歳、30歳と、娘は抗NMDA受容体脳症を三度発症しました。現在では高次脳機能障害、身体障害者一級で完全に寝たきりの状態です。毎日リハビリに励んでいます。最初の発症は精神症状だけの不完全発症で寛解しました。最初の発症が不完全発症だったことが二度目の本格的発症時の治療判断を混乱させました。病院をたらい回しされ、単に死ななかったというだけの結果に終わりました。二度目の再発の時に抗NMDA受容体脳症という単語を最初に発したのは家族でした。家族がネットを検索し、「抗NMDA受容体脳症」という聞き慣れない病名に突き当たり、その翌日、急いで病院に向かい、娘は抗NMDA受容体脳症ではないのかと医者に迫りました。担当医はそんなはずはないと、猛反対しました。一週間後、「抗NMDA受容体脳症」ではないかと繰り返した三回目のとき、医者は始めて抗NMDA受容体脳症の疑いが濃いと言ってくれて、ほっとしました。2011年当時、大学病院の神経内科の専門医でさえその程度の理解でした。2015年の三回目の発症の時、これは再発だと家族は言ったのですが、大学病院の担当医は全く取り合ってくれませんでした。そこで、ネットでこの病気について色々と貴重な情報を出して下さっている別の大学病院の先生にメールを送り、状況を説明したところ、直ちに返信を下さり、即座に再発と判断してくださり、その場で入院が決まり、その日の内から抗NMDA受容体脳症の治療を開始してくれました。このときは、約一月程度入院しました。
     抗NMDA受容体脳症の検査は保険が利きません。決まった治療方針も決まって無く、投薬に確か保険が利かなかったと思います。しかし、大学病院にはそういう病気に対処するための治療研究費という特別の予算が恐らく文部科学省から提供されています。娘の場合、抗NMDA受容体脳症の治療費は、ほとんど全てこの治療研究費で賄われています。一般病院で治療できないと言われれば大学病院で診て貰うといいでしょう。
     2021年現在ではよくわかりませんが、少なくとも数年前までは、大学病院間での認識レベルは大変なばらつきがあったようです。当方は関東地方以外のことはよくわかりませんが、この病気の世界的権威と言えば、日本大学板橋病院、慶応大学病院、北里大学病院がビッグスリーだろうと、個人的には思っています。2011年当時、娘が急性期に苦しんでいるとき、親は必死にネットを検索し、治療方法を探っていました。そのとき、最も有効な情報を発してくれていたのがこの三つの病院でした。
     

    娘の親
    1. 返事が遅くなってしまい申し訳ございません。
      そしてとても詳細でかゆいところに手が届く内容、こういう情報って欲しい人にもっとお届けできたらなと思う今日この頃です。
      北里大学病院様は僕も相談に行ったことで事態が好転したことがございます!

      katachi-photo

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